遠近法ノート

本好きのデザイナー、西岡裕二の日記帳なのです。デザインと読書について書くはず。

最近手がけた本

 

 

立って仕事できる環境を整えてみた

スタンディングデスク導入の問題点として、あれらはたいていノートパソコンで使うのが前提になっています。
ですけど、デザインの仕事は大きめのディスプレイを使うわけです。よくあるタイプのスタンディングデスクではお話になりません。
かといって、あまり大がかりなものを導入するのもリスクが高い。ずっと立って作業するわけじゃなくて、座ることもありますし。
立って仕事できる環境を、いったいどうやって作ったらいいんだろうか……。
だいぶ考えて、以下のようになりました。もう半年以上これで過ごしていますので、他の方にも参考になるかと思い、ご紹介することにします。費用は3万円弱。

用意したもの

  • 高さ調整のできるディスプレイスタンド
    ディスプレイを高く上げることができるスタンドです。標準のスタンドをこれに取り換えます。VASAマウントなんでだいたい使える。
  • スタンディングデスク
    ノートパソコン向けのスタンディングデスク。まあよくあるやつです。キャスター付きのもの。

こうなりました

ディスプレイを上げて、スタンディングデスクを持ってくれば、立って作業するスタイルに。

 

デスクの上はこんな感じ。
キーボードほかすべて有線で、テンキーは分離して左に置いてます。
天板のサイズは62×43。体感的に学校の机と同じくらい。なんか馴染みますね。

 

ディスプレイを下げてイスを持ってくれば、座って作業するスタイルに。

短所

ディスプレイの上下移動はガス圧などではありません。重いです。
(5-56をちょっと吹きかければ、上げ下げはだいぶスムースになりますが)
なので、人にすすめられるかというとちょっと微妙ではある。
この長さでガス圧ってのは無理なんですかね……。

 

ともあれ、自分はこれで毎日上げ下げして仕事してます。

 

サンワサプライ 液晶モニタスタンド CR-LA1602

 

サンワダイレクト 上下昇降式デスク 100-ERD007M

 

KURE 5-56(これ必須です)

 

記事やデザインを整理しています

ちょっと前から、このはてなブログ「遠近法ノート」の整理をしています。
今でも読む価値がありそうな記事を選んでタグを付け直し、「オススメ記事」としてみたり。
FONTPLUSのWebフォントはいずれ失効するので、Googleフォントに変えてみたり。デザインも調整してみたり。
はてなダイアリーからはてなブログに移行したときに(3年以上前のことだぞ?)、記事とコメントがズレているところがあるんですけど、それらを統合してみたり。なかなかすべてには手が回らないですけども。

最近手がけた本

 

 

上製本の背の作りについて

上製本の背の作りの分類

上製本、というのはいわゆるハードカバーの本のことですが、現代の製本では、その背の作りは以下の図のように分類できます。

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上製本の背の作り

まず、上製本には丸背と角背があります。
丸背の上製本は、背と本文とが直接は接着されておらず、ページを開くと、背に隙間が空くんですね。この仕様はホローバックと呼ばれています。本文と表紙は見返しでつながっています。ホローバックはページが開きやすいのが特徴です。

角背の上製本には2種類あり、一方は丸背上製本と同じようなホローバック、もう一方は背と本文が完全に接着されているもの。これはタイトバックと呼ばれています。角背のタイトバックは少々開きが悪いんですが(構造から言って並製本と同程度かな。読み物であれば特に問題ありません)、頑丈であるという長所があります。
上製本には、「丸背」、「角背・ホローバック」、「角背・タイトバック」、この3種類があるわけです。おそらく大部分は丸背だと思いますが、手近な本棚で2~30冊も確認すれば、この3種類が見つかると思います。逆に、その十倍を当たったとしても、この3種類以外はそうそう見つからないのではないでしょうか。あったとしたら特殊装丁の類いかな……。

丸背でタイトバックというのはありません。丸背上製本で、一見、背がくっついているように見えるものはよくあるんですけど、よーく本を開けば(大丈夫、現代の上製本はそう簡単に壊れないのです)、背と本文が接着されていないことが分かります。背に現れる隙間は本によってかなり違いがあって、大きなトンネルが空くものもあれば、ささやかな隙間しか空かないものもある。製本所の個性や背固めに使う資材に由来することと思います。ともあれ、丸背はすべてホローバックです。

上製本は、丸背(ホローバック)、角背・ホローバック、角背・タイトバックの3種類。
以上のところを「うん、事実確かにその通りだね」と納得していただければ、以下は読む必要ありません。

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