遠近法ノート

本好きのデザイナー、西岡裕二の日記帳なのです。デザインと読書について書くはず。

『本ってだいたいこうなってますよね? 図解で探る本のひみつ』という本を書きました。

このたび、技術評論社より、拙著『本ってだいたいこうなってますよね? 図解で探る本のひみつ』を上梓します。

発売日は2026年6月18日です。

これはいったいどういう本?

本を観察・研究し、解説する、これまでにない「本の本」です。

本とはどんなものなのか、主に現物の観察と実測から、本の姿を探ります。

本書は、デザイナーとしての知見を開陳するといった類いの本ではなく、本の作り方の本、でもありません。「本は(だいたい)こうなってる」を理解するための本です。キャッチコピーには「編集・デザインのための」と入れてありますけど、作り手の側だけではなく、広く本に関わる方々が読者対象だと思っています。

お手元にある現物の本を見比べたり測ったりしながら読んでいただければ。

なぜ書いたかというと

これはもう、既存の教本に不満があったからですね。

デザイン……レイアウトや色づかいについてはそれなりに良書も出ていて、とくに自分が付け加えるようなこともないんです。ですが、紙、印刷、製本となると、ちょうどいい本がありません。あまりに専門的すぎて一側面しか見えなかったり、通り一遍で役立つところがなかったり、PR的な記事は真に受けていいのかよくわからなかったりします。また、出版デザインの仕事をしていると、流通している用語や知識のあやふやさにも気付きます。

そんなわけで、いささか無謀ではありますが、自分で調べることにしました。外側の観察から描いていけば、少しは本の世界の全体像というか標準的な姿に迫れるのではないかと考えたのです。本書は、デザイナーとしてというより、本好き・読書家として、調べて書いています。たまによくある作品集みたいなデザイン本にはしたくなかったので、書影などは一切載せない方針を貫きました。

この本を20代の自分に渡せば、アレやコレやもうまくいったはずだと思います。

出版までのいきさつ

前身として、文学フリマ東京39(2024年12月)で出した『本とデザイン研究ノート』があり、これを増補改訂したのが本書ということになります。『本とデザイン研究ノート』は、元々、商業書籍化を目指して作ったパイロット版でもありました。研究対象にしているのは基本的に商業本で、同人誌やZINEの作り方とかの本ではありませんから、文フリやBOOTHだとやや場違いな感じではあったんですよね……。

ともあれ、パイロット版はそれなりに好評でした。そして、ありがたくも計画通り出版オファーがあり、無事、今回の出版にこぎ着けることができたわけです(元々本業でお付き合いのある版元さんではありますけども、それとは別ルートなのです)。

ひたすら一人で調べて書いていたパイロット版とは違い、出版が決まってからは、取材やレビューで多くの方にご協力もいただきました(ありがとうございました!)。記事を追加し、見ただけではわからないところも、記述がより正確になっています。

著者ですが組版と装丁もやりました

本書は、企画・執筆から組版・図版作成・装丁に至るまで、著者一人で対応しています。そこは別にウリというわけでもないんですけど、なにぶん職業がデザイナーだし、図版と文章を分けることができない誌面を作るにはそうするほかなかったんですね。分業では作れないもの、というのはあると思います。

さて、図版は著者作成ですが、挿絵に関しては、『コミックエッセイ 本屋図鑑 だから書店員はやめられない!』のいまがわゆいさんにお願いしました(これも自分の希望です。おかげさまでとても感じのいい誌面になりました。ありがとうございました! あれこれ自由にさせてくれた担当編集氏にも感謝です)。

今後のために

自分としては、社会的責任をひとつ果たしたな……という気分です。

が、これを集大成とするつもりはありません。本書は今後の自分のためのまとめノートなのでありまして。

装丁仕事承ります。ジャンルも広げたく、新規のご依頼お待ちしております。

 

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