遠近法ノート

本好きのデザイナー、西岡裕二の日記帳なのです。デザインと読書について書くはず。

禁則処理について改めて考えてみた。

ある日ふと、©(まるしー)って行末禁則だよな、と思いつきまして、これをきっかけに改めて行頭行末の禁則処理キャラクタについて考えてみました。
下の画像は、InDesignの禁則処理セット。デフォルトの「弱い禁則」と、僕が作成してみた禁則セット*1です。


●水色地は全角スペースです。行頭禁則・ぶら下がり(吸収させるため)としています。
くの字点は2キャラクタで1字なので分離禁止にしたいところ。それぞれ行頭禁則・行末禁則に入れました。もっとも、使う機会はほとんどなさそうですが。
●「〝 〟(ノノカギ、ちょんちょん)」は必ず入れます*2。このキャラクタも文字パレットから普通に入力できます。
●ぶら下がり文字からは、「,(カンマ)」「.(ピリオド)」を外してみました。
よくよく考えると、昨今の組版では「,.」をぶら下げることはほぼないのです*3
むしろ縦組みの本で、


みたいな表記を使う場合*4、ぶら下げ対象に入っていると邪魔ですよね。

そんなわけで、たいていの本はこんな感じの設定でいけると思うんですけど、「・(中黒)」「/(スラッシュ)」「ー(音引き)」、それに小書きのかなを行頭禁則に入れるかどうか、等々については、本の種類(行の長短とか、いろいろな要素が含まれます)に応じて変更すべきところです。
あえて昔風な組版を再現してみたり出来ちゃうのはInDesignの良いところなので。
ダウンロードは例によってこちらから。あくまで僕用設定なので、僕用の文字組みアキ量設定と併せて使う前提で作ってあります。

*1:08/1/20ちょいと修正。v1.4になってます。08/5/3修正。v1.5に。10/5/29修正。v1.6に。

*2:デフォルトの「強い禁則」のほうには入っていますが、「弱い禁則」には、「〝 〟(ノノカギ、ちょんちょん)」が入っていません。つまり、「弱い禁則」は使いものになりません。

*3:DTP以前の横組み本ではたまにありますが、最近ではエディタースクールの本ぐらいでしか見ないような。

*4:そういう場合は中黒だろう、と言う人もいそうですが、いえいえ、そんなわけにもまいりません。