遠近法ノート

本好きのデザイナー、西岡裕二の日記帳なのです。デザインと読書について書くはず。

イラレの円は本当は円じゃない(もしくは時空の裂け目について)


Illustratorの楕円ツールで書く円は、本当は円(wikipedia:円 (数学))ではなくて、近似値なんです。つまり、円としてはわずかに歪んでいるわけ。これはベジェ曲線wikipedia:ベジェ曲線)というものを使う以上、そういう仕様なのですね。
……ということを、いちおう知識として知ってはいたのですけど、「実際のところ、どれくらいの歪みがあるんだろ?」ってちょっと気になりませんか。
「でも、Illustrator内で正しい円が用意できないってことは、歪んだ円と比較も出来ないということではないの?」……そんなふうに考えていた時期が、自分にもありました。

でもでもですね、ちょっとした操作でその歪みを実感することは可能なのです。

▼まず、楕円ツールで円を作ります。

▼複製コピーして、片方を45度傾けます。色も変えましょう。

▼2つの円を重ねます(整列を使うといいです)。

▼ちなみに円の大きさは大きいほうがいいです。拡大限界がありますからね。

▼2つ重なった1メートルの円。これを拡大してみます。

▼見える……見えるぞ! 時空の裂け目が……。

直径1メートルの円周に、だいたい0.05ミリくらいの時空の裂け目ズレが出現しました。
えーっと、完全に無視していい微差なんですけど……。
普段、疑いもせず使っているものの中に、隠れた世界の秘密を見たような気分になりますよね?(中二)

まあ【普通に生活】していれば決してこんなものに遭遇することはありません。うっかりあちらの世界への扉が開いて彼らが侵入してくると色々と面倒ですので、あまり追求しないほうが良いです(窓の外を確認しながら)。
ちなみにこの重なった2つの円をパスファインダーで合成すると……。

あとでSAN値チェックしとこ……。