無料版はまだダウンロードできるよ!
かなーり時機を失してしまいましたが、FontExplorer Xを使ったフォント管理について書きます。
FontExplorer Xは、無料かつ高機能なフォント管理ソフトです。このサイトを見てるような方々は先刻承知だと思いますが、先日、有償版(FontExplorer X Pro)が出てしまいました。あらあら。
「あれはiTunesみたいなもの*1だから無料なんだよー」と周囲に説明していたので、この方向転換は実に微妙です。
だだし、フリーウェアのFontExplorer X Version 1.2.3は配布を終了したわけではなく、今でも手に入ります。*2もうしばらく*3はこちらを使わせていただくことにしましょう*4。
このFontExplorer X、メニューが日本語じゃないということで敬遠してる方も多いようですが、操作はそんなに難しくはありません*5。ATM DeluxeやSuitcaseを使ったことがある人なら、何の苦もなく使えると思います。
その前にFontBookで。
不要な付属フォントを停止します。この際、Geeza Pro・Geneva・Helvetica・LucidaGrande・Monaco・Osaka・ヒラギノ・AppleGothic・Apple LiGothicを停止してはいけません*6。この作業が済んだら、FontBookはもう使いません。
インストールしたフォントをカテゴリ分けする。
ハードディスクの第一階層あたりにフォント管理用のフォルダを作り、カテゴリ分けしましょう。モリサワパスポートとフォントワークスLETSは、下の画像のようにベンダーとフォントフォーマットごとに分けるのが良いです。
カテゴリ分けしたフォルダを、ひとつずつFontExplorer Xの左の窓に放り込めば登録完了。
プレビューサンプルには日本語出せるよ!
それでは、使いこなすコツをいくつか。
●ウインドウ中央のGroup fonts familiesをチェックすると表示がファミリー単位に。
●View→Show number of fontsをチェックするとフォント名の後にファミリー数が表示されます。
●FontExplorer→Prefarences...→Previewから+ボタンを押すと、プレビューサンプルに自由な文字列が追加できます。ここに日本語のサンプル文を追加しましょう。これは知らなかった人が多いんじゃないかな?
うちでは「東の空に大きな月が昇った0123ABCDabcd.,*」という文字列を入れています。和文は「の」と「な」を含めるのが鉄板です。漢字は「東」「愛」「永」のどれかひとつは入れたいですね。
Storeで買い物?
Storeに移動すると、ライノタイプ社で取り扱っているフォントをプレビューすることができます。先ほどのサンプル文もそのまま表示されます。プレビューもかなり拡大できますし……。ちなみに和文フォント(DF)も売っているんですね。そのままキャプチャすればWebサイトぐらいになら使えそうですやん(別に推奨してるわけじゃないですよ。念のため)。
おまけ・大量フォント時代のフォント選択。
以下、デザイナー向けですので、出力業者さんには関係ありません。
たくさんのフォントがあるなか、どれを選んだらよいかというお話。まず最初にすべきは、選択肢を減らすことではないでしょうか。用のないフォントは停止すること。使うフォントだけを使える状態にしておくことです。
「用のないフォント」とはどれかというと、まずは学参(G-OTF)とU-PRESS(U-OTF)ですね。通常の仕事で使うことはないので、FontExplorer Xに登録する必要もありません。Pr5とかPr6とかPr6Nとかは、意味が分かる人だけが使うものです。意味が分からない人はProとStdだけ使っていればとりあえず大丈夫です。
それから、DTP初期に作られた造作の荒いフォント。デザイン的な見地で「出来のよくない」フォント群は、選択肢から外してしまいましょう。具体的に書くと、太ミン・太ゴ・じゅん・見出ミンあたりです。昔からあるのでなんとなく使っちゃってる人が多そうですが、これらはすでに役目を終えていると考えられます*7。あと、平成・華康・ウインMは問題外で。
追記/注意点
どういうわけか、インストール後の設定で、
FontExplorer→Prefarences...→Advansed→Manage font files
にチェックが入っていることがあります。この設定ではフォントファイルを移動してしまい、ものすごくややこしいことになります。
Manage font filesのチェックは必ず外しましょう。