遠近法ノート

本好きのデザイナー、西岡裕二の日記帳なのです。デザインと読書について書くはず。

新バージョンのインデザインについて、とりあえず以下を確認しました。

●パッケージの内容
単独でアップグレードしたInDesign CSには、『ユーザガイド』と『形の匠』が同梱されていました。
PhotoshopからアップグレードしたAdobe Creative Suite Standardには、『デザインガイド』(内容はあまり高度でない感じ)のみが入っていました。
●動作と操作感
Windows版でも動作が速くなっている印象を受けます(Mac版はまだ使ってないんで*1)。
操作感はかなり良くなっています。コントロールパレットはすごく便利で、もはや2.0に戻りたいとは思いません。最初はちょっととまどいますが。
●文字関係の仕様変更
ちょんちょん(ダブルミニュート/ノノカギ)の扱いが変更になりました。“”が縦組みちょんちょんに置き換わる仕様は廃止。僕はこれでいいと思います。縦組みの本の場合はユニコードの301Dと301F(JISでは2D60と2D61)を使えば縦組みでも横組みでもOKなのです。これまではフォントごとに挙動が違っていたところがありましたが、改善されています*2
組版関係の仕様変更
1歯詰め出来ます*3。英数字はくっつきません。以前のように字送りにマイナスの数値が入るという方式ではなくなりました。
●小塚書体仕様変更
バージョンが微妙に上がってます。「JIS X 0213:2003と整合を図るため」とのこと。いちおう説明のPDFファイルを読みましょう。(これまでに出た他社のOTFはどうなるのだろう、という疑問が湧き上がってきますが……んなこた考えたくないです。)
また、かな書体「りょう」ファミリーが付属。欧文OTFも増えています。
●以前2.0に出した要望は

  • 裁ちしろ3mmに吸着ライン→○(今までなかったのが不思議)
  • 線幅0.1ミリ→×(何で?)
  • 級数選択に12級、14級→×(まあいいか)
  • 「文字組み」に「段落1字下げ」は不要→×(これはこれで受け入れた方が良いみたい)
  • 段間の部分が簡単に動かせてしまう→×(ものすごくじゃまなんだけど)
  • OpenTypeの等幅半角字形(の数字)を指定→×(あきらめたほうがいいのかな*4

僕が出した要望ですが、あまり取り上げられなかったよう。まあ、あちらの考えもあるでしょうから……。
●結論
InDesign CS全体的にはかなりイイです。若干の不安要素はありますが、ともかく先に進みたい。鍵は制作環境のMacOS Xへの移行ですかね。OS9では2.0が最終なので。Windowsなら迷わずCSに移行でしょう。

*1:とりあえず今日ものは届きました。

*2:と思ったんだけど、今度は“”のほうで問題発生中。どうなることやら。今一歩のつめが甘いのがいつものAdobe。→3.26追記。この問題はアップデータで解消された? →やはりフォントごとに挙動が違うということに。

*3:実際に使うのは0.5歯詰めとかになるでしょうね。

*4:LCSからプラグインが出てます。今度購入しよう……。