やや古い仕様のOTFで「ダブルクォーテーション」を使うと、ダブルクォーテーションがノノカギ(ちょんちょん)に入れ替わります。
一見便利なようですが、いらぬお世話であり、端的に言えば文字化けです。ダブルクォーテーションマークとノノカギは別の文字です*1。
一方、新しめの仕様のOTFで「ダブルクォーテーション」を使うと、
文字そのものは入れ替わりませんが、方向が間違っており*2、使い物になりません。
解決法:「ノノカギ」であれば問題なしです。
つまり、「ノノカギ」を使いたいときには最初から「ノノカギ 〝 〟」を入力すればよいだけの話です*3。
注意点としては、「弱い禁則」にはなぜか「ノノカギ」が入っていないため、これを追加する必要があるということ(禁則処理について改めて考えてみた。)。それから(一部のフォントでノノカギの困るバグ。)がありますね。
「ノノカギ」の入力について。
入力は難しくありません。文字パレット(文字ビューア)からアクセスできます。ユニコードテキストに保存できるし、コピペも可。
- ことえり
- 「かっこ」で変換候補に出る。
- カギ括弧に辞書登録しておくと簡単。
- ATOK
- 「かっこ」「ちょんちょん」で変換候補に出る。
- なぜか、残念ながらカギ括弧に辞書登録はできません(要望しておきました*4)。
手動で切り貼りしたり回転させたり字形を当てたりと、なにやらいらぬ苦労をしてる人もいるようです。しかし本当は「ノノカギ」を使用するに当たって、特に大きな問題はないのです。
自分の見解では、むしろ問題があるのは「ダブルクォーテーション」の挙動です。
ダブルクォートの問題点*5。
やや古い仕様のOTFでは(横組みでは)特に問題もないのですが……、
新しめの仕様のOTF*6で「ダブルクォーテーションマーク」を使うと、真ん中に来ちゃうよ問題が発生します(欧文扱いになっているということのようです)。近年かなり見かけるようになりました。
良い解決方法はありません(合成フォントで特例文字指定とか、ごまかす方法は色々考えられますけど)。
また、縦組みの欧文を「ダブルクォーテーション」でくくる場合は大問題で、
字形パレットで選ぶとか、フォント自体を欧文フォントに変更するしかなさそうです。
そもそもどのような見た目であってほしいか、というお話は、過去記事の「ちょんちょんの使い方(使われ方)まとめ」を参照してください。
2012/6/11 追記:CS6での挙動は上に書いたものと異なるそうです。
を参照のこと。CS6でとりあえずの解決をみているようですね。