遠近法ノート

本好きのデザイナー、西岡裕二の日記帳なのです。デザインと読書について書くはず。

真鍋博展。

http://www.ejrcf.or.jp/gallery/
東京ステーションギャラリーにて。
ミステリ読者には、アガサ・クリスティーの文庫の表紙絵*1で知られるイラストレーター。
他にも、ミステリ・マガジンユリイカの挿絵から、星新一筒井康隆アシモフなどのカバーデザイン。ミステリとSFを中心に仕事をされたようで、見覚えのある絵が多数。あれもこれも真鍋博だったのか。
万博絡みの未来図なども多いのだけど、やはりクリスティーがいいです。ずらりと並んだところは美しいカードのよう。
原画に写植を貼ったものや、トレペに色指定を書き込んだものもありました。イラストでも、印刷用の版下や指定紙はそのまま捨てられてしまうことが多いのですが、真鍋氏は出来るだけ回収していたようです。
ほとんどすべての原画が愛媛美術館蔵となっていたのは、遺族から寄贈を受けたためとのこと。また、出版物は愛媛県立図書館蔵となっていました。
僕と同じ愛媛県出身だったんですね。知らんかった……。
愛媛出身のイラストレーターには、他に杉浦非水と高畠華宵がおりますし、一時代を築いた作家が3人も出ているということになりますね。

*1:これはもう絶版になるんだっけ?