遠近法ノート(移転してきた)

本好きのデザイナー、西岡裕二の日記帳なのです。デザインと読書について書くはず。

読書

自分は自分の主人なのか? ハインライン『人形つかい』と操りについて考えていたら『デカルトの密室』に行き着いた。人形つかいと人形使いと人形遣い。

昨年夏、『月は無慈悲な夜の女王』を読んで、もやもやしたままに終わってしまったので、ハインラインの他の代表作も読んでみようと『人形つかい』を手に取りました。 『人形つかい』は侵略テーマの古典SFで、こんなふうに始まります。アメリカの片田舎に宇宙…

革命か?テロか? ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』を読んで、「これってミステリなんじゃね?」と思ったんだけどそういう話でもなくて、でもやっぱり解決に至れずもやもやする件について。

月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 1748)作者: ロバート・A.ハインライン,牧眞司,Robert A. Heinlein,矢野徹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/03/15メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 94回この商品を含むブログ (49件) を見る 映画『スターシッ…

ミステリとしても読める『なれる!SE7』

ついこのあいだまで、社員20人ほどの会社で「パソコンに詳しい人」をやっていた。 お約束の「何もしてないのに動かなくなった」をはじめとするトラブルシュート、徹夜のリカバリ作業、さらに本業(デザイン制作)でのデスマ進行……。自分はSEでもエンジニアで…

最初に読んだミステリの話。

最初に読んだミステリはたしかエドガー・アラン・ポオでして、僕はなかなか正統派のミステリ読者みたいです。 小学校の図書室にあった推理小説のシリーズ本で、装丁と挿絵もよく憶えています。気になっていたんですがなんとなく調べることもなく時間が経って…

高木敏雄『日本伝説集』。

高木敏雄『日本伝説集』を読み始めたのだけど、冒頭からいきなりこうきた。 昔、天地開闢のはじめ、天照大神が、常陸国筑波山の上に、天降りましまして、琴を弾ぜられると、東の海の波が、其音に感じて、山の麓にまで押し寄せてきた。 其波が、地面の凹んだ…

批評もまたキャラクター小説のように。

東浩紀さんは、批評もまたキャラクター小説のように虚構的なものだという意識から、小説『キャラクターズ』をお書きになったらしいんですね*1。 それで、先日読み終えた『社会は存在しない』なんですけど、主に若い書き手がライトノベルやミステリと00年代の…

太宰治と死のノート。

太宰治の『人間失格』。『デスノート』の小畑健が表紙絵を手がけた集英社文庫版が話題になっています。いえ、話題になっているだけでなく、古典としては異例な売れ行きだということです。 太宰「人間失格」、人気漫画家の表紙にしたら売れて売れて YOMIURI O…

ようやく読了『邪魅の雫』。

今度はまたえらいものを書いたなあという印象。 セカイ系とか文芸批評とかに対してひとこと言っておくぞみたいなところもあり、前作の失敗を踏まえて同一テーマを別視点から書き直したようなところもあり。一部の読者にとっては、もはや純粋にミステリとして…

竹中英太郎展に行ってきました。

弥生美術館にて開催中の「竹中英太郎と妖しの挿し絵展」に行ってまいりました。 まあ普通の人はご存じなわけありませんが、竹中英太郎とは、江戸川乱歩や夢野久作の妖美な挿絵で、ごく一部では有名な画家さんなのであります。 大変見応えのある展示でした。 …